創作の話がしたい-11-
どうもです。火曜日ですね。
火曜日じゃなくなってたらすみません。今日はそこまで長い記事には…ならない…と思います。(多分)
今回は二章である意味メインを張るかな?って人達です。でも二章後半の話なのでまだ練ってる最中だったりします。という訳で保彦と潔先生のお話をしていきますね。
壱年の最後、冬のある日。生物飼育組に所属していた少年は倉庫で探し物をしていました。高い所にある荷物を取ろうとして、棚に手をかけた時でした。
脆くなった棚がバキリと壊れて少年を襲ったのです。その事故で頭を強く打ち付けた彼の記憶は、その日以降更新されることはありませんでした。
周りだけが大人になって、自分は何時まで経っても壱年のまま。後輩ができたことも、仲の良かった同輩が、年月を経てもう子どものままではいられなくなった事も、彼は覚えていられないので皆にこう聞くのです。
「君は誰?」と。
という訳で保彦君の話です。
浦島太郎現象をずっと経験している人。朝起きて、顔を洗う時に自分の顔を見て、自分の記憶障害の事を自覚し続けています。
過度な衝撃及び睡眠で大方の記憶がリセットされるため、一日でも誰かの名前を覚えていられたら彼にとっては奇跡です。その奇跡を後輩と新人の先生達が引き起こしてくれる運びになって、少しずつ彼も自分の記憶障害と向き合う。という話になってます。
忘れないために日記を記す癖を付けたり、起きたら昨日会った出来事のメモがすぐ近くにあったり、なんて風にやっていくことで何とか改善していきます。
最後は同じく浦島太郎状態を何度も体験してきたジルボルトに日記を書き換えられ、自分はジルボルトの家系がやっている外交業にスカウトされた事にされます。
ジルボルトにはそれについて謝られたけど、後輩が自分を思って日記を書き換えたことに何故腹を立てる必要があるのか。元々生きる目標も、理想の生き方も何もかも無かったのでむしろ好都合でした。
それに誰かがこんな僕を必要だと言ってくれたことが嬉しかった。そういって卒業していく事になった少年です。
潔先生は狸親父の愛称が付けられている温厚な先生です。
幻術を得意とし、本来であれば弟子を何人も育て上げながら、誰にも正体がバレないように雲隠れしていてもおかしくない実力を持っています。
それでも学院で先生をしているのは学院長に恩義を感じているから。彼の信念に心を惹かれたから。
なので最後まで彼の挑戦を見守る予定でした。でも、潔先生は二度生徒を裏切ってしまった。
一つは保彦が記憶障害を引き起こした原因の事故を事前に感知できなかったこと。もう一つは親御さん達から預かっている生徒達を危険に晒してしまった学院設立史上過去最悪の事件での自己の振る舞い。
引退を宣言するには充分な理由でした。
新入りの先生達は喧嘩ばかりしますが自分には勿体ないくらいの良い子達で、自分の愛した生徒達を任せるには申し分無く。そして私が愛した生徒達はこの場所で今日も元気に生きている。なら、もう満足です。
そう言って全ての責任を覆い被って居なくなった人。
という訳で二人終了です。これで、先輩達+第一章での担任の先生の紹介が終わりです。
では、最後にいつも通りラクガキを置いて終わります。明日からもお仕事や学業頑張っていきましょう。
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