創作の話がしたい-6-

どうもです。今日は休日だったので色々買い出ししました。買い出しに行くと、ついついお菓子ばっかり買っちゃいます。


今日から先輩'sの語りになっていきます。今日の二人は一人の先輩に執着した結果、その後の人生全てに影響を受けてしまった子達です。

清兵衛と直人は第一章のメイン組でもあります。露先輩周りが第一章のメイン軸ではあるので、ある意味第一章の中で問題解決をしている組。


清兵衛は喧嘩っ早く、曲がった事が大嫌いで頑固者。サボりとかズルが大嫌いだったので先輩達に食って掛かり、その都度怪我を負って、クラスにも馴染めず一人ぼっちで居た子。

優等生で努力家で、学院での成績が良かったことも重なり先輩達の体の良いストレス解消相手にされていた。

いつも通り先輩達に喧嘩を売って囲まれていたある日、露に助けられ、見解の狭さを指摘される。それから露に引っ付かれ色んな場所に連れていかれた。花畑や海や山、はたまた先輩達の長屋にも。

そういう毎日を送っている間に、他人の駄目な部分にばかり目を向けていた自分の器の狭さを知り、世界の素晴らしさを教えてくれた露を尊敬する。


弐年生になり、すっかり手懐けられ露の引っ付き虫になった彼は、これから先も変わらない毎日が来るんだと信じて疑わなかった。



直人は世界の全てが怖かった。外に出れば戦で殺されるかもしれない、流れ矢で死ぬかもしれない。今笑っている自分の同級生も明日には帰らぬ人になっているかもしれない。そんな考えばかりが頭を駆け巡って、何も言えず何もできない少年だった。

清兵衛が変わってストレスのはけ口が無くなった先輩達に目を付けられてしまう。それを助けたのも露だった。

露は清兵衛にしてやったのと同じように、直人も色んな場所に連れて行った。そうしていく内に、世界は素晴らしいと説いてくる露先輩に憧れた。この人と同じように生きれば、世界は怖くなくなるかもしれない。

彼の行動基準はいつだって露先輩ならどうするか。その背中を追っていれば、いつの間にか怖い物なんて何もなくなっていた。


弐年生になり、清兵衛と同じようにすっかり手懐けられ露の引っ付き虫になった彼もまた、これから先も変わらない毎日が来るんだと信じて疑わなかった。



弐年生の終わり、冬のある日。露は二人を置いて死んでいった。病死だった。

風雅の手引きで清兵衛は露の最期に立ち会えた。だけど行方を知らせなかった露を探していた直人は立ち会うことが叶わなかった。



清兵衛は露の遺言である『天国に来る時には出来るだけ多く、幸せだと思った思い出を語って欲しい』という言葉を忠実に守るため日記を書き始める。そして少しでも多く幸せになるために、どんな時でも笑顔を絶やさなくなる。露先輩が笑顔でいなさいと言ったから。


直人は生きるのも死ぬのも地獄だと思った。指標だった人が死んだ。どこにも道を先行している草履の跡が無い。怖い、死にたくない。自分の足では頼りなくて、真っすぐに道を歩めない。でも、生きていかねばならない。露先輩の分まで。


露先輩の遺言を守るために、二人は互いを頼りながら生きていくことを決める。傍から見れば、どこか狂った二人。笑顔しか見せなくなった子どもと、全てが怖いと無気力になった子ども。唯一共有している部分は同じ先輩を尊敬していて、二人で誰よりも長生きをしてやろうと思っていること。そんな二人です。



学内で唯一死んでしまう先輩を尊敬していた二人でした。描きやすさは断トツで清兵衛です。

最初は露先輩を囲って三人組で和気あいあいとしているんですが、終盤では互いしか信用してない二人になります。

露先輩の最期を看取れたことで未来全てを狂わされた清兵衛と、露先輩の最期が看取れなかったことで過去の自分に逆戻りしてしまった直人。そんな対比で最後は〆てます。


では今日はここまで。 

 最後にラクガキを置いて終わります。

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