不敗 鍋入啓蟄神話~一族語り-その拾壱~
どうもです。引き続き一族語りです。
今日は第五代当主、牡丹ちゃんの代の語りです。
ペアで仲が良い組み合わせがあるって印象の代ですね。
牡丹ちゃんは支えられる当主様だったなあって思いますね。
前に出て守ってくれるのは双子の葦君で、背を押すのは紅花ちゃんで、失敗しても笑いに変えてくれるのは麦君で。ここの代は本当にいい家族だったなあと思います。
だからこそ葦君が居なくなってからの彼女の目標は、後続の子達の為に京の町の人達との関係性を良くするって方向になったんじゃないかなって思います。
朱点を越えて、先が長くて自分の代ではどうすることもできない中、自分が後の子達の為にできる事。実際投資をバンバンやったのも、姿絵を一番集めたのも牡丹ちゃんの代からなので、家族が煙たがれている状態から、町の人達と仲良くなって皆の楽しい思い出を増やしてあげたいって想いは強かった子なんじゃないかなって思ってます。
でも自分は流行り病で倒れて、達成できなくて。梅子にその想いを託した遺言だったんだと思って今泣いてます。牡丹ちゃん…!
葦君の死で、やっと守られるだけの当主から卒業できた子だと思うんですよ。
彼女は葦君の遺言が自分の我儘から強要したことで叶わなかった夢だと思う気がするんです。
自分は守られていなければ前に進めない子だと思われていたから、葦君の足まで止めてしまったんだって後悔しての行動だと思うんです。
葦君は自分の人生は牡丹の為にあって、牡丹や家族を守るために強くならなきゃならないって、そういう信念のみで生きている男なんですよ。
辛くても苦しくても家族の為なら耐えられるって本心で言えるような男なので、牡丹が一緒に家で待機していて欲しいなんて言われたらどれだけ嫌でも言えませんよね。
笑って、いいよ。っていう男なんですよ。隠すのが上手過ぎたんですよ。つらい…。
代わって麦君と紅花ちゃんは、こっちはこっちで辛くてですね…。
この二人はお互い持っていない物を持っていて、紅花ちゃんは気遣いとかできない子ですし、麦君は気持ちを笑いでごまかしてしまうしですし。身長は家で一番おちびさんなのと、のっぽさんですし。自由に焦がれた女の子と、自由を演じた男ですし。
そんなだから二人はお互いが憧れだったんじゃないかなって思っています。
麦君と紅花ちゃんは出陣が交互になることが多くて、一緒に出陣ってのは割と少ないんですが、それってただいまとおかえりを言い合う仲だったと思うんです。
お互いがお互いの帰りを今か今かと玄関で待っている仲なんです。憧れが帰宅するのを待っているんです。
でも最後は紅花ちゃんは氏神になって、麦君は天に昇って行って、お互いにさよならをするんですよ。お互いに焦がれるのをやめたんですよね。憧れの自分に最後の最後になれたから、またね。ってするんです。
あれは向こうできっと幸せにやってるよって二人とも絶対に言うだろうなあってのが、本当に好きなコンビです。手紙の無い事が良い便りっていう言葉を体現している二人です。
そんなわけで、ベストコンビはどっちもです。選べません…。
では本日はこの辺で。金曜日になりましたね…。
でも今日を乗り越えればお休みなので、頑張っていきましょう!
最後はサムネイル用の画像になります。今回は大丈夫ですが、毎回呪いの印忘れてないか心配になるな~。
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